HOME > [活動紹介]運動方針 > 3.公正な税制をめざします

2016年度運動方針

3. 公正な税制をめざします


(1) 応能負担による所得の再分配機能を果たす税制をめざします。

(2) 所得控除から税額控除に改革し、給付つき税額控除を検討するよう求めます。これと一体で年金課税の在り方の検討を求めます。配偶者控除見直しを検討する場合は、年金受給者を除外するよう求めます。
(3) 年金は全額本人支給原則とし、税・社会保険料の天引きは希望者のみとすることを求めます。

(4) 「納税者権利憲章」の速やかな決定・周知を求めます。

(5) 社会保障を充実させるため、企業の社会的責任と応能負担による市民負担を適切に組み合わせて必要な財源を確保する税制とするよう求めます。財政再建に逆行し、消費税による増収を相殺する法人税減税に反対します。

(6) 消費税については、制度上の課題を解決すると共に、社会保障給付改善の全体像と税制の全体像を示して市民の合意を図ることを求めます。


<税制の動向と情勢>

① 所得税は累進制による再分配機能をもつ優れた基幹税です。応能負担原則を強化して適正な課税をすることが求められます。現行制度は所得控除を中心としており、低所得者に有利な税額控除への転換が必要です。また、05年に行われた所得税・住民税の年金課税強化(老年者控除=所得税50万円・個人住民税48万円の廃止、公的年金等控除最低保障額引下げ=140万円を120万円等)は民主党の総選挙マニフェストに廃止が記載されたものの実現しませんでした。逆に、プログラム法は年金課税強化の方向で今後の検討を進めるとしています。また、政府は配偶者控除の見直しについて、女性の就労に中立的な税制をめざすという方針を継続検討しています。現行制度の下で配偶者控除を廃止すれば、年金受給者にとっては女性の就労問題としての社会的意義とは無関係に単なる増税になります。年金課税に関する要求は、所得控除から税額控除(給付付き税額控除)への転換を進める中で解決をめざし、配偶者控除廃止検討については年金受給者を除外するよう求めます。
② 経営者団体は国際競争力を論拠に法人税率の引き下げを主張していますが、他方で法人税率を比較している諸国より大幅に低い社会保険料負担については沈黙しています。自公政権は法人に対する震災復興臨時増税を一年繰り上げて14年3月に終了させ実効税率を40%から35%に下げました。さらに第189国会では2月に<15年度に法人税率を25.5%から1.6%引き下げて23.9%に=地方税と合わせた実効税率は34.62%から▲2.51%の32.11%、16年度に0.78%引き下げて31.33%にする方向>ことを決めました。法人税・社会保険料負担は、企業の社会的責任として当然負担すべきものです。消費増税を法人減税の肩代わりにすることは認めることはできません。
③ 地方税法改定により09年10月以降年金から個人住民税が特別徴収(天引き)されています。所得税源泉徴収・介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料と合わせた天引きは生活のやりくりを困難にしています。適切な公租公課の負担を避けるものではありませんが、年金受給者の資金計画を尊重して天引きは希望者のみとすべきです。
④ 2010年12月に閣議決定された平成23年度税制改正大綱で、国税通則法改正とあわせて、「納税者の立場に立って、複雑な税務手続きを平易な表現で分かりやすくお知らせするため納税者権利憲章を策定し2012年1月に公表する」ことが決定されました。その後、国税通則法は改正され実務担当者からは大きな前進と評価されましたが、憲章は策定されないまま政権が交代し、自公政権はこの課題を黙殺しています。税制を民主化するために引き続き制定を求めます。